1:1:1台本 ファンタジー
斎藤 奈央(さいとう なお):♀(21)
冒険好き ロールプレイングゲームが大の得意
夢 魔法使いになりたかった。優しい 怖がり
谷宮 祐也(たにみや ゆうや):♂(22)
奈央と友達 ロールプレイングゲームが好き 刀が好き
夢 ナイトファンタジーの刀を持ったキャラになりたかった。前向き
妖精 レイ:♂♀
魔法の国へと導く妖精 小悪魔 いたずら好き 奇妙な格好の漆黒の妖精
黒猫:斎藤奈央と兼ね役。
奈央 兼ね役 黒猫:♀
祐也:♂
レイ:♂♀
レイ:「今日も楽しくお散歩ーっと。斎藤奈央と谷宮祐也じゃないか。
小さい頃はよく遊びに来ていたな。
久しぶりに会うなぁ、とりあえず、お話盗み聞きしちゃおうかな。」
奈央:「祐也、懐かしいね。昔このブランコで、よく靴飛ばしで勝負したよね。」
祐也:「したなー。学年違うのに奈央は、
よく俺らの教室に放課後、遊びに来てたよなー」
奈央:「あの時は、年上の学年の子達と仲良くなったら、
私も一緒に、大人になれるって、思ってたのよね。あははっ」
祐也:「そうだったのかー。ちょっとかまってやったら、懐いちゃって、
そのまんま、仲良くなったんだもんなー。」
奈央:「そうだっけ?その頃は、純粋に楽しかったんだよー。」
奈央:「最近は、勉強ばかりでいそがしくなっちゃたけど…
あの頃はちゃんと夢も持ててたのになー。」
奈央:「実はね、私、RPGが大好きで、
魔法使いになりたいーって、ずーっと思ってたのよ。」
祐也:「そうだったのか。RPGが好きなのは俺と一緒なんだな。」
奈央:「そうだったの!?知らなかったぁ。
そういえば…あれプレイした?ナイトファンタジー」
祐也:「もちろんプレイしたさ!あれはかなり面白かった。
あのゲームのキャラに憧れて、
刀持ってた忍者のキャラいたじゃん?
あのキャラになりたくてさー。小さい頃あのキャラみたいになりたかったんだ。」
奈央:「あーいたいた。結構かっこよかったからね。憧れちゃうよね。」
レイ:「ははっ。面白い話してるな。ちょっといたずらしちゃおっかな。」
奈央:「あっ!あんなところに猫ちゃん。可愛いー。撫でさせてくれるかな?」
祐也:「危ないぞ。野良猫は引っ掻いたりかんだり…。」
奈央:「あははっ。祐也は、動物苦手だったね。ほら、ねこちゃんおいでー」
奈央M:「このネコちゃん…飼い猫なのかな。
毛並みは綺麗だし、とても野良ネコには見えないなぁ。」
レイ:「ははっ、あの2人にきーめたっ!
ちょっといたずらしちゃおっと。退屈してたんだぁー」
レイM:「でも、直接、ご案内しますーって、言えないなぁ。
そうだ。あんなところに黒猫がいる。
猫を鳴かせて、私の世界に連れて行っちゃおう。」
黒猫:「にゃーーー」
奈央:「えっ!何?いきなり暗くなった。さっきまで公園にいたのに」
レイ:「ようこそーここは夢と魔法の王国。私は妖精のレイ」
祐也:「なんだ…ここは。なんでそんな変な格好してるんだ?」
奈央:「怖い…何??ここ。」
レイ:「さっき言いましたよ!夢と魔法の王国でーす!」
レイ:「夢を叶えて差し上げましょう。」
奈央:「夢と魔法…。魔法ってもしかして魔法使いにもなれるの?」
レイ:「もうなってますよ。お姿をご覧下さい。」
奈央:「ほ、ほんとだー、ローブ着てる。もしかして魔法も使えたり?」
レイ:「当然。おっとそちらの優也君、あなたも変わってますよ。
よくご覧になってください。」
祐也:「ほ、本当だ!あの、RPGの忍者の格好になってる!」
レイ:「お望み通りでしょ!ははっ。では、世界の中に入っていただきまーす。」
奈央:「世界に入る…?」
祐也:「ん?世界に入るってなんだ?ちゃんと、戻って来れるのか?」
レイ:「それはあなたがた次第でーーす。ははっ」
祐也:「あなたがた次第って!!?とりあえず説明しろよ!!」
レイ:「(聞き入れない様子で)ははっ。ではいってらっしゃーい。」
奈央M:「目が回るっ。落ちるっ。何!?なにこれ!!」
奈央:「どこ、ここ。いったい、わかる?祐也。」
祐也:「俺も、全く検討がつかない。とりあえず、探索してみよう。」
祐也M:「なにかないかなー。あれっ。武器、防具って書いてある看板がある。」
祐也:「おーい。奈央、こんな所に看板あるんだけどー」
奈央:「なになにー?武器、防具、か。中に入ってみない?何かあるかもよ。」
祐也M:「ふっるい建物だなぁ。この中になにかあるのかな?」
祐也:「うわー。沢山の武器や防具!これ持ってって、いいのかな?」
奈央:「いいんじゃない?これだったら使えそう。どう?似合う?この杖。」
祐也:「あっ、忍者の刀もある!これ本当に切れるのかな?この木の棒切ってみよう!」
祐也:「えいっ!やっ!!」
祐也:「うわっ!!すっげー切れ味。リアルすぎるよこれ。木の棒が真っ二つかよ。」
レイM:「よしよし、ちゃんと探索してくれた。
夢を聞いてたから忠実に再現しちゃった。やりすぎたかな…
まぁいいや!とりあえず次に案内しないとねっ。」
レイ:「2人共、やっぱりここまで来れたねー!
夢がしっかりあると来れるんだよっ。」
奈央:「夢?確かに魔法使いになりたいっていう夢は持ってたけど…
なぜ私たちの夢を知ってるの?」
レイ:「こっそり聞いちゃった。あははっ。」
祐也:「こっそりって…。誰もいなかったぞ。で、いきなりここに来た。
公園で話してて突然だったから…。夢 じゃないよな?」
レイ:「夢か夢でないかは、ご自分でご判断くださいね。」
奈央:「夢だとするなら…寝ちゃったのかな公園で。
いや、そんなはずない!ブランコで話してたもん。
それから、猫ちゃんに声かけて…」
祐也:「そうだよなー。寝るはずがない。どういうことだ?」
レイ:「ははっ。これからわかるよ。
実は、これから、魔王様の所に行って戦ってもらいます。」
祐也:「戦うの?装備はさっき見つけたからあるけど…。
俺ら、戦ったことないよ。」
奈央:「死んじゃったりしたらゲームみたいにゲームオーバーで、
おしまい。ってこと?」
レイ:「戦いの方は頑張ってね!
あっ、あと、死んじゃったらほんとに死んじゃうからねー
跡形もなくなりまーす!」
奈央:「は?ホントに死ぬ?嘘よ。元に戻りたい…戻れ戻れ戻れ。」
レイ:「無駄無駄ー。そう簡単には戻れないよっ。僕の世界だからね。
ははっ。では魔王様のもとへごあんなーーーい。」
祐也M:「えっ。いきなり城の外?ここが魔王城。
また飛ばされたのか。しかし、立派な建物だなぁ。」
祐也:「コウモリも飛んでるし…薄気味悪いな。」
奈央:「で、いきなりここだけど…また、状況が掴めないわね。」
祐也:「戻るにも戻れないしなー。先に進むしかないんだろ。
魔王様って言ってたけど、命かかってるていうのは…多分嘘だよ嘘。」
奈央:「本当に嘘ならいいんだけど。嘘か本当かは、魔法使ってみたらわかるわ。」
奈央:「大地を守りし精霊よ、その御守護の元我が身を守り給え!アースシェル!」
奈央:「本当に使えたわうぅ。本当のことなのよ。もう帰りたい」
祐也:「その魔法どこで覚えたんだ?使えたみたいだけど…。」
奈央:「自然と出てきたの…。やっぱり怖い。」
祐也:「あの奇妙な妖精といい、なんなんだよっ!
とっとと、魔王とやらにご挨拶しに行こうぜ。偽物だよきっと。ははは!」
奈央:「魔法が使えたのよ!偽物 なわけがないじゃない。
でも…夢は叶った…。」
祐也:「俺も夢が叶ってる…。夢が叶う場所って…。本当に謎しかない。」
祐也:「まぁ、いざ魔王城へと行きますか。行くしかないんでしょ。」
奈央:「本当に行くのー。嫌だなぁ。仕方ないけど…」
祐也M:「はぁ。2人で協力して魔王城、進んでこれて良かった。」
祐也:「上級モンスターはちょっと強かったけど、
おかげで、戦い方は慣れてきたぜ!武器と防具もらっといてよかったー。
なかったら大変だったな。」
奈央:「はぁ、はぁ。ちょっとまってよー。装備してたんじゃ重くて重くて。
魔法の使い方もわかってきたけど…」
祐也:「魔法で、荷物軽くすればいいんじゃ?」
奈央:「あっ、その手があった。なんでもっと早く言ってくれなかったのよー。
荷物を軽くする魔法っと。うーーーんと…ディケイト!」
祐也:「おっ!めちゃめちゃ軽くなった~助かるぜ。」
祐也:「さぁて、次の部屋はどんなモンスターが出るのかな。」
奈央M:「この部屋は何??トラップだらけじゃない。どうやって進めば…」
祐也:「この部屋、なんなんだよっ。ってガチでやばくないか?
モンスターどころかトラップでやられそうだ。
とりあえず、ナイトファンタジーを思い出せ…
こういう部屋には……抜け道がある。」
祐也:「こっちだ奈央、俺が先に行く。」
奈央:「だっ、大丈夫!?いきなり飛んできた矢が祐也の肩カスったけど…」
祐也:「う、痛いっ。マジで痛い。血も出てるし…
やっぱり、偽物じゃかなった。のんきだった俺が悪いっ。奈央許してくれ。」
奈央:「いいえ。私も偽物じゃないってことには薄々気づいていたわ。
ついてきたのは私の意志よ。」
祐也:「ありがとう奈央。こっ、この場所って…
あっ。思い出した!ナイトファンタジーのラストダンジョンにそっくり。」
奈央:「ほ、本当だわ。私も今思い出した。この次って確か…」
祐也:「そう、こんな部屋が沢山あって、超えていった先に魔王!」
奈央M:「もーう、困難ばかりなんだから嫌になっちゃう。
だいぶエネルギーも使っちゃたわね。祐也もかなり、傷ついちゃって、
でも、ようやく見えてきたわね、魔王の部屋。」
奈央:「かなり困難な謎を解いてきたわ。
やっと、魔王の部屋の前ね…。
かなり傷ついてるようだから回復魔法使っておくわ」
奈央:「森に宿りし精霊よ、我に、友にご加護を回復魔法ホーリーエンジェル!」
祐也:「傷がなくなった。よかった。これならなんとかなるかも。」
奈央:「魔王を倒したら本当に帰れるのかしら?一生ここは嫌ー」
祐也:「どうにかなるさ。とりあえず魔王様とやらの所に向かおうぜ。」
祐也M:「出たな、魔王…恐ろしい見た目。牙も二本生えてるし、
すっごく強そう…」
祐也:「うわっ。いっ、いきなり攻撃かよ…痛い。本当に殺される…」
奈央:「大丈夫!!?祐也。こんなに大きな傷ではまずいわ。」
奈央:「森に宿りし精霊よ、我に、我が友にご加護を回復魔法ホーリーエンジェル」
奈央:「えーー。回復魔法じゃ追いつかないわ。相手の攻撃が強すぎる…」
奈央:「炎に宿りし精霊よ彼に力を与え給え。二人なら…。
いくわよ祐也、二人共同で攻撃よ!」
祐也:「おう!ファイアーカーーーット」
祐也M:「二人の共同攻撃でも通じない。まさか弾き飛ばされるなんて…」
祐也:「刀の威力が通じない…。
魔法もかかっているから威力は倍以上なのに…くそっ。」
祐也M:「まさに今、魔王の最後の一撃が来るとは。くそがっ!」
祐也:「ホントに死ぬのか…。嫌だ、死にたくない。」
奈央:「いやぁ!しっ、死にたくない…死にたくないよ!」
奈央:「きゃーーーっ!」
祐也:「わーーーっ!」
レイ:「(楽しんで)はははっ」
祐也;「次回!魔王討伐。ほんとにここ、夢と魔法の国~??」
奈央:「二人の戦いの行方は、レイとは何ものなのか。乞うご期待。」
黒猫:「にゃーーー」
レイ:「猫は今鳴かなくっていいんだよ。んもう。
妖精の思惑とは一体なんなんだろうねっ。ははっ」